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【入社半年が語る】 SIer の真実。ブラック?ホワイト?

SIer は、ブラック?ホワイト?

こんにちは、キムゴンです。

2021年に SIer 会社に入社してから約半年が経ちました。(執筆時)

現在はメガバンク系のお客様のお悩みを解決すべく取り組んでいます。そんな入社してまもない私だからこそ書けるものがあると思い、 SIer の実情をまとめました。

読んで欲しい人

  • SIer 業界への就職・転職を考えている人
  • IT業界への就職・転職を考えている人

近年、注目を浴びるようになったSIer業界ですが注目を浴びると同時に少し誤解されている方も多くみられます。実際に働いている私だからこそ語れる真実を話していこうと思います。

それではさっそくまとめていきます。

目次

SIer って何?

SIer とはSystem Integratorの略称で、業務内容としては「システム開発の開発・保守運用」です。ひとえに SIer と言っても独立系・メーカー系・ユーザ系・外資系・コンサル系などがあります。ここではそれぞれを詳しく解説しませんが、企業体系や業務内容の違いによりこのように分類されています。

SIerと聞いてよく尋ねられる質問が「SE(システムエンジニア)との違い」です。

SIer とSEの違いを一言で表すと以下のようになります。

  • SIer:どのようなシステムを作成し、運用・保守すればよいかを考える人
  • SE:プログラムを書く人

この区別が全てではありませんが、大手 SIer 会社になればなるほどこの傾向は強くなります。つまり、大手になればなるほど指示する側になり、プログラムを書かなくなるという事実を知っておいてください。

ここでは簡単にまとめましたが、もっと詳しく知りたい方は別記事をご覧ください。

SIer で身に付く専門スキル

前項を読んで察した方もおられると思いますが、SIer になってもプログラミングはできるようにはなりません。正確には研修等では学習する機会が設けられます。しかし、たった1・2ヶ月で学内容などはたかが知れてます。実戦になると歯が立ちません。では何のスキルが身につくのでしょうか? 一番身につくのは....

Excel !!

基本的に内部・外部への資料はExcelで作成します。その為、文章力などのヒューマンスキルを除けばExcel力が磨かれます。

一般的に言われているExcel職人になれます。

逆にExcelを用いた書類作成は一般的に使われていますから非常に汎用性のある能力を得ることができるといえます。

残業時間

世間一般ではブラックと言われることもある SIer 業界ですが実情は、、、、、会社・部署によります。(笑)

すみません。。。

他のホワイトと言われている業界でもブラック企業であれば膨大な残業時間が発生するようにSIerも会社によって大きく異なります。

一般的に言われている残業時間は約30時間/月で他の業界より少し長いくらいと言われています。

企業がHP・採用情報で公開している残業時間は少しトリックがあるため、残業時間の実態を実体験を交えて話させていただきます。

私が在籍している企業は超ホワイトな大手SIer会社です。公式の平均残業時間も20時間程度でぶっちゃけこれより長い企業がほとんどだと思います。私も就活生の時は残業時間の短さに魅力を感じました。しかし20時間は「全部署(会社全体)で平均」された残業時間です。つまり実情は40時間の部署もあれば0時間の部署もあるということです。さらに配属先の部署が企業の強みである部署であればあるほど残業時間が長くなる傾向があります。私の先輩方の平均残業時間は40時間超くらいだと思います。(過渡期であれば60・70時間くらい、、、、)

あなたが SIer 業界を志望し、希望する部署があるのであれば必ずその部署の残業時間を聞くようにしてください。

パンフレットに載っている時間を安易に鵜呑みにしてはいけません!!

数字のマジックに注意してください。

メリット

SIer 業界で働く利点を紹介します。

1. 基本的に在宅勤務でOK

先ほど述べましたが基本的な作業はExcelでの資料作成やzoom会議・打ち合わせなので出社する必要がありません。これはコロナが収まった後でも変わらないと思います。在宅勤務では満員電車のストレスはなく、朝はぐっすりと眠れます。始業開始10分前にベットから起き上がるなんてことも実際によくあります。

誤解してほしくないのが、在宅勤務は可能ですが場所を選ばずどこでも仕事可能であるわけではありません。複数のエクセルファイルを展開し閲覧・比較することも珍しくないため仕事環境には制限があります。その為「ノートパソコンを持ってスタバで仕事⤴︎⤴︎🎵」とはいきません。

2. 働き方が多様

1にあげた在宅勤務もそうですが、育休・産休・時短勤務・フレックスタイムなど多様な働き方に対応できる業種です。「子供の送り迎えにより時短勤務で働きたい」、「満員電車が嫌だから始業を10時にしたい」と思っておられる方にはありがたい環境だと思います。また、突発的な休暇においても非常に取りやすい環境であることが多いです。育児をされておられる方などには非常に恵まれた環境だと思います。

3. IT未経験・文系出身でも活躍できる

上で述べたように特段プログラミングをガツガツ行う業務内容ではないため文系・理系の差はありません。逆にプロジェクト管理や文章力は文系出身者の方が得意で活躍できたりします。実際、私の会社の文系・理系の割合は「6:4」で文系の方が多いです。そのため、IT業界に興味のある文系の方は臆せずエントリーしてみてください。意外に内定をすんなりと頂くことができるかもしれません。(私は理系で電気系出身です)

デメリット

次にSIerの辛いところを紹介します。

1. 強みとなるスキルが身につかない

これに尽きると思います。何を目的として働くかは人によって異なると思いますが、「スキルアップにより転職をしながら年収を上げていきたい」「スキルを身につけていつかはフリーランスとして働きたい」と思っている方には SIer はお勧めしません。先に述べたようにExcel職人になる場合が多いので転職するときに強みが全くないような状況になってしまいます。

2. 時にはサービス残業することも

少し前までIT業界はブラックと言われており、そのイメージを払拭するため昨今は働き方改革に取り組んでいます。その効果か世間にはかなり改善された印象を与えていますが、その背景にはサービス残業というの闇が存在しているのが実態です。会社としても経費削減・イメージアップのため残業時間は減らしたいのですが、ぶっちゃけ仕事が終わりません。しかし、誤解してほしくないのですが決して会社や上司からサービス残業を指示されているわけではありません。具体的に図で示すと以下のような関係性です。

SIer におけるサービス残業の実態図

「こんな指示、無視すればいいじゃない」と思われるかもしれませんがこの状況下で過度な残業を行うと出世競争で不利になります。

残業する=非効率な作業をしている

正直私もこの関係性にはツッコミたいですがこれが現実です。この式は大手になればなるほど強く効いてきます。

私の会社の例ですが、20時に業務を終えているはずの人が0時台に業務メールのやりとりを行っていることがよくあります(毎日ではありません)。

3. 中堅以上の人が抱えるタスク量が膨大

これは上記1,2とも関係しており、やりがいのなさ・サービス残業を知ることにより新入社員が早期に退職してしまい、仕事が全て中堅クラスに移譲するということです。そのため、中堅・ベテランになるにつれ責任が増え、より多くのことを管理するしなければいけないということです。私の周りでも、プロパーのみの会議では「頭が痛い」「(肉体・精神的に)しんどい」と言った発言がよくあります。

まとめ

どうでしたか?

かなりぶっちゃけてしまいましたが、これが SIer 業界の実態です。少しでも就活生・転職希望者の助けになれば嬉しいです。

最後に私が思う SIer に向かない人の特徴を挙げます。

 ① 出世欲が強い人

 ② 責任感が高い人

これらの傾向がある方は就職をオススメしません。この記事を読んでくださった方なら理由はお分かりかと思います。強すぎる正義感は時に身を滅ぼします。何事も体が資本なので自分のことを第一に考え、悔いのない選択をして頂ければと思います。

今後も SIer について実体験を交えながらの記事を投稿していきますので興味があれが見てください。

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